建具の復古創新|石見銀山 群言堂 本店ディスプレイ

建具の復古創新

これまで季節ごとのテーマでデザインをしてきましたが、この新年より年間テーマを掲げて空間を作っていくことになりました。

今年のテーマは当社の大切な理念でもある〈復古創新(ふっこそうしん)〉です。

復古創新———理解をしているつもりでしたが、いざどうカタチにできるのか、答えが見出せぬままプレゼンの期日は迫ります。

試行錯誤を繰り返すなか、デザインの種は、ふだん掃除や花活けなどを担っている私の仕事場、‟暮らす宿・他郷阿部家”にありました。

居間二階にある袋障子。

寒さを遮断しながらも外の明るさを取り入れる冬の建具。

和紙を通して見える柔らかく優しい静かな光、寒さの中に佇む温かい光。

日本の職人技、暮らしの知恵、そして遊び心が随所にみられる他郷阿部家で、自分なりの復古創新を見つけられたことを、私は心の底から喜びました。

今回のディスプレイは、今にも朽ち果てそうな空き家からいただいた建具の泥やほこりを落とし、新たに大小を組み直したものです。そこへ建具から出てきた古い紙と、新しい紙とを丁寧に貼って仕上げました。

復古創新の答えは、やっぱり日常にありました。

これからも、この感覚を忘れずにデザインをしていきたいと思います。

〈素材〉
旧曽根家の建具
旧曽根家の襖の和紙
石州和紙他

石見銀山 群言堂 
本店ディスプレイとは

デコレーター山内真澄美氏が、石見銀山 群言堂 本店・玄関スペースに制作する四季折々のアートディスプレイです。
石見銀山の草花や自然素材、捨てられゆくものを活かし「根のある暮らし」や「復古創新」など、群言堂の世界観を表現しています。

山内 真澄美氏 プロフィール

1966年 大阪に生まれ育つ。
15歳 両親の実家、島根へ Uターン帰郷
21歳 百貨店のウィンドーディスプレイに興味を持ち、花の勉強を始める
   その後、神戸、広島で花屋、デコレーターのアシスタントを経て
29歳 フリーとして独立
2019年春頃より、暮らす宿他郷阿部家にて花のしつらえ、お掃除等も担っている。

「日本の古き良きものの中にある新しさを見つけ出し、恵まれた自然環境、日々の生活、出会いや出来事の中から、私自身のアンテナに反応したモノやできごとを表現する創作活動をしています。
今のこの瞬間を味わえる事に感謝し、モノとモノ、モノと人、 モノと空間、そのカタチや意味を学び、探り、楽しみながら作品に向き合いたいと思っています。」

石見銀山 群言堂 本店