さまざまな取り組み

私たちの思いから生まれるさまざまな活動は、歳月を重ねるごとに少しずつ増えています。そんな中でも、私たちらしさが込められた代表的なものを、いくつかご紹介していきます。

産地とともに

群言堂の服や布の企画やデザインは自社で行っていますが、紡績や、織り、染めといった工程のいくつかは、日本全国の産地の方々にお願いしています。私たちは創業以来ずっと、日本の繊維産業を昔から支えてこられた産地を巡り続け、多くの方々と出会い、その技術と情熱、創意工夫の素晴らしさに心を打たれつつ、無理な相談もさせていただいています。

私たちのオンラインストアの説明部分ではすべての服や布の産地を明示し、商品によっては、そのつくり手の方々についても紹介し、日本のものづくりの一端を少しでも皆さんに知っていただきたいと願っています。そしてまた、これからの出会いも楽しみにしながら、私たちは産地の方々との取り組みを続けていきます。

暮らしの旅へ

2024年7月、私たちは「石見銀山 群言堂 暮らしの旅へ」という店を、KITTE大阪にオープンしました。この「暮らしの旅へ」には、「心たのしい暮らしのヒントを見つけに出かけてほしい」という思いがあり、店には私たちの提案が多く込められています。私たちが暮らす石見銀山 大森町は緑の山々に囲まれ、江戸時代から続く町並みが残り、ゆったりした時間が流れています。

そこにはこれまでの社会が失い、今はその大切さに気づいて取り返したいと願っているものが多くあり、それらはきっと、多くの人々にとっても心地よいはずだと思うのです。そして今、この「暮らしの旅へ」という思いは、全国の群言堂店舗にも、広がり始めています。ぜひ、機会を見つけてお出かけください。

「石見銀山 群言堂 暮らしの旅へ」特設サイトはこちら

他郷阿部家

私たちが石見銀山 大森町で運営している「暮らす宿 他郷阿部家」は、築200年を超えた武家屋敷を、創業者の松場登美と大吉が20年以上の時間をかけながら再生したもの。そこでは、旅なのに暮らすような時間を過ごすことになり、ちょっと近所を散策したあとは楽しく話しながら食事をし、さらに話を続けたり本を読んだりして、ゆったり風呂につかり、寝心地の良い布団でぐっすり。

その美しい空間と暮らしの文化を、多くの人々に味わっていただいています。群言堂は、このほかにも古民家をいくつも再生していて、例えば大森町に訪れる家族にご利用いただいたり、近隣での仕事の拠点としても活用いただくなどで、この町の暮らし方を知っていただこうとしています。

お気に入り相談室

糸はさまざまな工程を経て、生地となり、服となって、歳を重ねていきますが、群言堂ではその寿命をできるだけ伸ばして、皆さまの愛着にお応えし、「拾う、補う」暮らしの役にも立ちたいと考えています。そこで立ち上げたのが、「お気に入り相談室」。たとえ服が古くなっても捨てたり買い替えるのではなく、つくろったり直したりしながら

良い思い出を重ねていただきたいと、ほつれや裂けを補修したり、サイズが合わなくなったものを作り替えたり、色褪せたものを染め直しています。そのほか、衣服を長く楽しんでいただくための日頃のお手入れについてまとめたページもありますので、ぜひご覧ください。

布のを楽しむために

最近は少し自然が遠くなってしまって感じにくくなっているかもしれませんが、日本の暮らしは、繊細な季節の移り変わりとともにあります。そして群言堂がお届けしている布や服は、いつも季節の暮らしとともにあります。その、身に着けるのにちょうど良い“旬” は、布がどういう素材で、どういう織り方をされ、どの季節

に合うようにつくられたものかによって決まります。そのことをお知らせしたくて、私たちの布の“旬”について、ほんの一部ではありますが店頭やウェブなどでお知らせしています。それは、私たちの布や服を身に着けたときに、いつでも自然を身近に感じていただけたら、という願いから始められた取り組みです。

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